ウェリレグ^®について

HIF-2αについて

私たちの体内の細胞には、酸素が少なくなってしまった環境に適応できるように調節を行う低酸素誘導因子（HIF-2α）というタンパク質があります。十分に酸素がある状態では、細胞の中のHIF-2αはVHLとよばれるタンパク質の働きによってすぐに分解されます。

腎細胞がんやVHL病の患者さんでは、VHLがうまく働かないため、HIF-2αが分解されずに細胞中に残ります。分解されずに残ったHIF-2αはHIF-1β（ARNT）と結合して、細胞を増殖させたり新しい血管を作る命令を必要以上に出し続けるため、がん/腫瘍細胞が増殖してしまいます。

ウェリレグ^®はHIF-2αと結合することで、HIF-2αがHIF-1β（ARNT）と結合するのを阻害します。その結果、がん/腫瘍細胞が増殖できなくなり、効果が発揮されると考えられています。

VHL：フォン・ヒッペル・リンドウ